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かみふじの花

20代のオタク女。 漫画とアニメとゲームが好き。 Twitter依存。 まったり更新するブログ。

【読書感想文】すべての「自称コミュ障」に読んで目からウロコを落として欲しい本

Kindle Unlimitedで出会ったこの本。
自称コミュ障の私にとって衝撃的な内容で、軽く転生しかけました。

内向型を強みにする

内向型を強みにする

 

もしもこの本をみんなが読んだら、昨今のインターネット上にはびこる「自称コミュ障」と言う自虐的なキャラクター性が滅びるんじゃないだろうか? とすら思う。 

目次

冒頭から、自称コミュ障のハートを鷲づかみ

まず前提として、本書では人間の特質を「外向型」と「内向型」に分けて論じている。
私のような「自称コミュ障」は、「内向型」というわけだ。

さっそく書き出しで、つらい現実を突きつけてくる。
要約するとこう。

  • 世界の75%は外向型でできている
  • 私たちは外向型が幸福、内向型が孤独で不幸とみなされがちな社会で生きている
  • 外向型らしく振舞うことを求められる

もうやだ。現実つらい。

 

外向型、75%もいるのかよ。

じゃあ、残りの25%である「内向型」とは、どんな人間なのか?


これがもう、長年コミュ障と自称してきた私は、膝を打って打って打ちまくってしまうような特徴が挙げられている。

  • 自分はどこかおかしいと感じることが多い
  • ただ人のそばにいるだけで疲れてしまう
  • 返事をしたり、話したりする前に考えなくてはならない
  • 怖くて折り返しの電話をかけられないことがよくある
  • きちんとしたかたちになるまで自分の作品やアイデアは他人に披露できないと感じる

などなど。

他にも色々あるが、どれもが「まさに、そう、そうなの!」と頷きすぎて首がもげる勢いのもの。
叩きすぎて膝が割れるわ!

 

違いは「エネルギーの使い方」

外向型と内向型の違いは、エネルギーの使い方、そしてエネルギーの生み出し方にあるのだという。

ざっくり言うと、外向型は外に出て多くの人と会話するのが好き。外から刺激をもらい、エネルギーとする。
内向型はその逆で、家の中で読書にふけるなど、内部の世界に集中することでエネルギーとする。
外に出て刺激を受けることは、むしろエネルギーの消費となる。

という感じのことが、実例を交えて丁寧に解説されている。

 

まだ本書の1/4も読んでいないのに、私はこのあたりでもう目からウロコが落ちていた。

エネルギー補給方法の違い!

 

今まで、私が人と話すだけでどっと疲れたり、大勢の人の中にいるだけで逃げ出したくなるのは、私が劣っているからだと思っていた。

だって、他の人は世間話したり、友達を増やしたり、大人数で楽しく遊ぶことなどを、軽々と、しかも楽しそうに行っている。
私といえば、全く苦手で、疲れ果てて、終わってからも自己嫌悪で凹んでしまうと言うのに。

私がダメなんだと、能力が低いからダメなんだと思っていた。

事実はもっと気楽で、単純なことだった。

 

外向型の人にとっては「エネルギー補給」である行為が、私にとっては「エネルギー消費」。
ただそれだけのことだったとは!

 

外向型と内向型はすれ違う

続いて本書は、外向型と内向型のすれ違いについて、丁寧に解説。

 

自称コミュ障は、あいつ全然しゃべらねーくせに得意分野になると突然語り出してキモいなとか、なんでそんなに消極的なんだよとか思われる。

そして内向型は、外向型と比べられながら育ち、「外向型になれ」と言われる。
それができない内向型は、罪悪感を覚える。羞恥心を覚える。

 

だいたいそんな感じの、悲しい現実が書かれている。

泣きながら本を閉じたくなってくるが、ここからが本書の良いところ。

 

カップルや夫婦、親子の子育て、上司と部下などの様々な実例を挙げながら、「外向型と内向型」がうまくつきあってゆくにはどうしたらいいかを解説してくれる。

「自称コミュ障」の当事者だけでなく、いわゆる「リア充」「一般人」「パリピ」寄りの、「自称コミュ障の人が何を考えているのかわからない!」人にとっても、大いに参考になるはず。

 

特に、子育て中の親に向けて書かれたくだりは、広く読まれて欲しいなと感じた。

 

本書の素晴らしいところは、一見「内向型」のみにスポットを当てたかのようなタイトルでありながら、しっかりと「外向型」についても解説してくれているところ。

内向型の人が自分自身のために読むばかりでなく、外向型の人が友人や家族のために読んでもしっかり役立つように書かれている。

 

内向型のまま生きるために

パーティの時はどうするべきか? 電話に出るのが苦手な場合は?
会議で発言するには? 締め切りでパニックにならないためには?

など、内向型の人間が大の苦手とする数々のシチュエーションについての具体的な対処について提案してくれる。

さらに、「心の守り方」についても解説。

自分のペースを保つには? 疲れすぎないようにするためには?
リラックスするためには? 元気になる食べ物と飲み物は?

 

著者は、外向型と内向型は脳のつくりから違うのだから、変えようがない。
生まれ持った内向性を大事にして生きていこう、と言ってくれる。

そのための具体的な手法を丁寧に教えてくれる事の、なんとありがたいことか。

 

まとめ

最近「自分に自信のない人は、自己肯定感が足りない!」なんて話をよく聞く。私も「そうかも」と思い、「じゃあ自己肯定感ってやつを得るためには?」とググってみる。

ちゃんとした本を読めばまた違うのかもしれないが、大抵「まずは根拠のない自信を持つことから始めよう!」と結論付けられている。

 

無茶言うなよ。
こっちは、根拠があって自信を喪失してんだよ。

 

今まで何度、世間話を失敗してきたか。
今まで何度、人付き合いで疲弊してきたか。

私はなんでこんなに「コミュ障」なんだろう? と何度苦悩したことか。

就職活動の面接は本当に最悪だった。
人と話すことも苦手なら、自分のアピールも苦手なもので、ひどい失敗が積み重なり、あの頃の自己嫌悪ときたらすごいものだった。

 

自分はダメなんだ、と思い込むだけの根拠を、20年以上かけて確実に蓄積してきた。「根拠のない自信」なんかでは跳ね除けることができない。

 

私の人格に深く根ざした様々な「コミュ障的な気質」は、私の人生を蝕む粗大ゴミだった。
どう見ても捨てた方がいい気質なのに、捨てられない。
なんの愛着もない粗大ゴミが本当に邪魔だった。
粗大ゴミを根拠もなく愛せと言われても無理だった。

 

この本を読んで、私は、長年邪険にしてきた粗大ゴミに、電池を入れる場所があることを知った。

電池を正しく入れれば、ちゃんと動くものなんだと知った。

 

「どんな人にも長所はあるよ!」とか、「長所と短所はとらえかたの違いだよ!」とか、就職活動中に散々聞いてきた言葉だけど、心に全く響かなかった。私の自分不信を覆すほどの力はなく、薄っぺらく感じたからだ。

 

「あなたのその気質、こういう仕組みで、エネルギーをこのように補給すると正しく動作します。あなたと正反対の気質は、こんな仕組みになっています。上手く付き合うためのパターンはこうです。」

本書のこのような解説こそ、私が欲していたものだった。

 

…なんだかクサい締め方になってしまったが、私にとって、一生忘れられない一冊となりそうです。

 

Kindle Unlimited(月額980円)会員なら無料で読めますが、Kindle版を購入したとしてもたったの583円。

文体も易しく、途中の難しいところ(脳の作りの解説とか…)を飛ばしても読める構成になっていますので、どうでしょうか。

 

「自分のコミュ障っぷりが本当に嫌だ!」という人にこそ、読んでみて欲しい一冊です。

 

あー、就職活動中の自分に読ませたい!

 

内向型を強みにする

内向型を強みにする