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かみふじの花

20代のオタク女。 漫画とアニメとゲームが好き。 Twitter依存。 まったり更新するブログ。

ゴジラもエヴァも知らないけれど『シン・ゴジラ』を観てきたよ(※ネタバレ)

シン・ゴジラ観てきました!

www.shin-godzilla.jp

タイトルの通り、ゴジラもエヴァも全く知らないのですが、ネット上の評判に興味をそそられて観に行きました。

 

あー、最高に面白かった。
ネタバレを大いに含みますので、未鑑賞の人は読まないで欲しい!
まず映画観て欲しい! お願いします! 

いや…本当にお願いします…。

 

↓-----ネタバレ感想-----↓

 

 

東京都民にこそ観て欲しい作品

面白かった…!

過去のゴジラシリーズも、庵野監督のエヴァも全く観たことがないけれど、そんなことは全く関係なく楽しめました。

「2016年の日本人が劇場で観た時」にフルパワーを発揮するよう緻密に計算して仕掛けられた、破壊力バツグンの爆弾みたいな作品でした。

 

数年後の金曜ロードショーとかで済ませなくて本当に良かった。

 

ちょっと悔しいのは、この映画、東京都民だったら10倍は面白かったんじゃないかな、というところ。

東京には観光でしか訪れたことのない私にとって、作中で破壊されていく東京は、「見慣れた街」ではなく、「テレビでよく見る都会」でしかありません。

あの映像の衝撃を「見慣れた街」として感じてみたかったなぁ。

 

秋田県、もとい「地方」要素が意識的に散りばめられていた

その代わりと言ってはなんですが、作中の総理大臣。秋田出身という設定があるそうで、秋田県民の私、ニヤニヤしました。

執務室に秋田竿燈祭りの写真が飾ってあるのが見えましたが、カメラが遠く、映るのは一瞬なので、一度目の鑑賞で「あれは竿燈の写真だ」と気付けるのは、秋田県民じゃないとなかなか難しいんじゃないかなと。ふふふ。

 

東京にピントを合わせて撮られた作品ですが、作中で意識的に「東京以外の地方」が描写されていたように思います。

東京以外の地方はほとんどカメラのレンズに映らなかったけれども、間違いなく存在していて、見えないところで一緒に戦っているという説得力がありました。

そもそも、地方から移り住んできた人々がたくさんいるのが東京で、それは総理大臣も例外ではない。

「地元を大事にしろよ」なんてセリフもありましたね。

まさに「ニッポン対ゴジラ」という構図が描かれていた。
決して「トウキョウ対ゴジラ」で終わらないように意識していたのかなぁ。

 

(妄想)地方民から見たゴジラ襲来は…

せっかくなので、秋田がらみでもうひとつ。

 

ゴジラの被害から逃れるため、大勢の東京都民が東京を出て疎開することになります。

西日本が疎開先として人気だったみたいですが、少なからず東北、秋田にも人が来ますよね。

東京が壊滅したことで、地方も経済的に大打撃を受けることは想像に難くないのですが…。

 

年々減り続ける人口、少子高齢化率全国トップの秋田県にとって、「東京から人がたくさんやってくる」という状況は、オイシイ一面もあるよなぁ、なんて考えていました。

 

もちろん、ドッと人が押し寄せてくるのは弊害も多いはず。それでも、県は必ず「今は受け入れが大変だが、このまま定住してもらえれば、長い目で見て秋田県にとってプラスになる」と考えるんじゃないか?

秋田出身の総理大臣は地元で誇りに思われていたでしょうし、彼の死へのショックと、その反動で「疎開民を積極的に受け入れよう!」という流れが活発になりそう。

…いや、どうだろう?
「人が増えて困る、職がない、家がない」って現実のほうが重いかな? 前向きに受け入れてほしいけど…今の秋田県にそういう体力あるかな…?

 

なんて、何だか妄想が膨らんでしまいました。

 

ゴジラ自身、取り返しのつかない破壊をもたらしたけれども、とんでもない超生物だったおかげで、大いに科学の発展に貢献するかもしれないという可能性。

「スクラップ&ビルド」でやってきた国なんだ、というセリフ。

 

破壊と再生を描いた作品なので、東京が壊滅したことで地方が活性化し、最終的にもっと豊かな日本に生まれ変わる…くらいのアフターストーリーを妄想しても変ではないような気がします。

 

 様々な見方を受け入れる懐の深い作品

190分の間、日本のあらゆる要素が、良い面も悪い面も含めて叩きこまれ、私の知識では全てを受け止めきれませんでした。

よく分からなくて、するっと流してしまった設定がたくさんあると思います。

でも、それでいいんじゃないかなと思いました。
作中で描いたすべての要素を理解してほしくて作られた映画ではないような気がします。

濁流のように押し寄せる情報の中に、誰しも1つか2つは、引っかかるものがあるはずで、それがどんな要素なのかは、その人がいまどこでどんな役割を持って生きているかにかかっている。

スピーディだけど懐の深い作品だと思いました。

 

さっき、東京都民だったらもっと面白かったんだろうな、と書きました。それは本心ですが、私は秋田に住んでいたからこそ、「この疎開で、秋田はどうなるのだろう」という妄想を楽しむことができました。

3.11を踏まえて描かれたであろう数々のシーンから受ける印象も、きっと震災を経験した方とは全く違ったんだろうなと思います。

 

色んな立場の人の、色んな角度からの感想を聞きたくなる。

政治家や自衛隊の人は言わずもがな、鉄道会社の人とか、建設業の人の感想も聞いてみたいなぁ。
いずれ海外でも上映されると思いますが、海外の人が受ける印象も全く想像がつかないので、聞いてみたいな…。

 

映画というより「疑似体験」

さっきから映画、映画と言っていますが、鑑賞直後、私は「すげえ映画を観た」とは、どうしても思えませんでした。

あまりにもリアルな、「今の日本にゴジラが来たらどうなるか?」というシミュレーションを叩きつけられて、作り物の架空のおはなしをみた、という一歩引いた感覚になれませんでした。

なんつーか、すごい「体験」を観た。

エンドクレジットに、見慣れた日本企業、地方自治体がドバーッと流れてくるのを観てビビりました。

え、こんなに!? こんなに日本全国から力が集まって!? こんな大事になってたの!?

…あれ、私がいない所で、もしかして本当にゴジラ来てた?

「秋田県」と「秋田商工会議所」の文字があって、うわああ地元も戦ってた、って震えたし、「枝野幸男」の名前に #edano_nero がフラッシュバックしてうわああああって色々思い出したりして、座席の肘置きをギュッて握り締めてしまった。

 

邦画をあまり観ないせいもあってか、エンドクレジットに「見慣れた名前がいっぱいある」という感動、これすらも演出のうちなんじゃないかと思わされる、「シン・ゴジラ」という「体験」。

 

ゴジラという神様

結局、「シン・ゴジラ」の「シン」って何だったのか。

「新」とか「真」とか「神」が妥当かな? と思って観に行ったのですが、鑑賞後に強く残ったのは「神」でした。

ゴジラ、神様だったなぁ。

 

作中、誰もゴジラを憎んでいないんですよね。

いやもちろん、大変ご迷惑なのでどうかお帰りくださいって感じなんですが。

「ちくしょう、ゴジラめ!」と苦々しく顔を歪めてゴジラをにらみつけるようなシーンがない。家族を失ってゴジラに向かって泣き叫ぶようなシーンがない。

あるのは圧倒的な力に対する「すごい、これがゴジラか」という表情だけ。

 

「自然災害」と「自然の恩恵」は表裏一体で、その二面性をひっくるめて一柱の神とみなす。そして、その恵みと破壊をもたらす存在と、日本は共存してゆく運命にある。

日本の神様だなぁゴジラは、と思いました。

 

最後の「ヤシオリ作戦」という名前はまさにそれ。

古事記に出てくる八つ首の大蛇「ヤマタノオロチ」は、「八塩折之酒(やしおりのさけ)」というお酒を飲まされて退治されます。

血液凝固剤を飲まされるゴジラは、八塩折之酒を飲まされるヤマタノオロチで、このゴジラ襲撃は日本の神話だったんだな…と。

 

 

超個人的ながら…ゲーム「大神」を連想

さらにさらに個人的な感想をいうと、あのシーンで、私はゲーム「大神」を連想しました。映画鑑賞後、「大神」プレイしてて良かった~とすら思った。

ゲーム「大神」は日本神話をモチーフにしたストーリーで、強大な敵としてヤマタノオロチが出てきます。

ヤマタノオロチに八塩折之酒を飲ませて退治するのですが、そのお酒を飲ませるシーンが、映画でゴジラに血液凝固剤を飲ませるシーンとそっくりで…。

ぽっかり開いているお口、意識の混濁した相手に弱点を注ぎ込むあの感じ…。すぐには倒れなくて何度か反撃される感じ…。

「あああこれやったことあるうううう」って興奮。

 

あのシーンが地味だ、という批判があるのもわかるのですが、私にとってはあのシーンこそ、ぼんやり開けた口にヤシオリを注がれるゴジラの顔こそ、「ああやっぱりこのゴジラは神様なんだ」と確信に至る名シーンでした。

 

っていうか、あそこ、地味なのが良いんじゃないの!?
最終局面の流れに緩急がつくし、緊張感マシマシで良くない!?

無人在来線爆弾のインパクトが際立つし、最高じゃない!?

 

声に出して読みたいロマン兵器

ねえ、もう、本当、何なの、無人在来線爆弾。
声に出して読みたい日本語にも程がある。無人在来線爆弾。

東京ならでは!って感じ。最高。

「よりにもよって日本の心臓、東京が襲撃されてしまった!」という絶望をたっぷり描いてからの、「東京だからこそできる攻撃」が派手に決まるあのシーン、最高オブ最高…。

 

あああ、やっぱり、あの在来線を日常的に使っている都民だと、もっと興奮するんだろうなーあのシーン!!

本当、都民なのに観に行ってないとか何事なの…クッソ妬ましい…観に行けよぉ…嫉妬で歯ぎしりが止まらねーよ!!

 

レイトショーで観たせいで、鑑賞後に売店が閉まってたのが悲しかった。

パンフレット読みたかった…。
ゴジラが浮世絵風に描かれたクリアファイル欲しかった…。

 

…もう一回…行こうかな…。

 

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別冊映画秘宝 特撮秘宝vol.4 (洋泉社MOOK 別冊映画秘宝)

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