読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

かみふじの花

20代のオタク女。 漫画とアニメとゲームが好き。 Twitter依存。 まったり更新するブログ。

お金をあげるから一緒に遊んで

昔の思い出

中学生の頃、クラスに転入生の男の子、A君がやってきました。


学期が終わるごとに学年から1~2人は転校してゆき、新学期ごとに1~2人が転入していくような学校です。

特に珍しくもありませんでした。

 

だからA君も、転入生だからといっていじめられることもなく、過剰に構われすぎるようなこともなく、自然とクラスに馴染んでいきました。

当時はまだ、男の子は男の子同士、女の子は女の子同士で仲良くなるのが自然でしたから、私とその子が直接会話をすることはほとんどありませんでしたが、私の目にはそう見えました。

女の子の誰も、A君が特にかっこいいとか、特に変なやつだとか、なにか噂をするようなこともなく、ごく自然に、クラスの一員として受け入れていました。

A君が孤立し始めたのは、突然こんなことを言い出してからです。

「お金をあげるから一緒に遊んで」

 

なんでそんなことを言い出したのか、私には分かりません。

教室で男子の会話を聞いている限りでは、A君には何人かの男友達ができており、放課後一緒に遊びに行ったり、休みの日に誰かの家でゲームをしたりと、仲良く遊んでいるようでした。

 

学校の休み時間に、A君のまわりにいる男の子も、親しみを持って話しているように見えました。

 

ただ、A君が「今度の休み、お金をあげるから一緒に遊んで」と言い出した途端、友人の男の子たちは驚き、戸惑っていました。

「なんでそんなことを言うのか?」困惑して、ぎこちない苦笑いをうかべていました。

 

私も、「すでに仲良くなっている友達に、なんでそんなことを?」と思いました。

 

その発言以来、A君は明らかに嘘とわかる自慢話をはじめるようになりました。

「俺は某ジャニーズアイドルと親戚だ」とか、「父親はもともと某有名政治家と一緒に仕事をしていて」とか、有名人の名前を借りて人の気を惹こうとする自慢話です。

 

そんなことを続けているうち、A君はクラスで孤立してしまいました。

元々仲良しだった男の子たちは、突然嘘つきになってしまったA君にどう接していいか分からず、距離を置くことしかできなかった、そんなふうに見えました。

 

それから1年も経たないうちに、A君は転校していきました。

もともと転校が多い子だったとは聞いていたので、私たちは驚きもせず、彼を見送りました。

 

それ以来、A君に会うこともありませんし、もう名前も顔も忘れてしまいましたが、「なんであんなことを言ったんだろう」という思いは消えません。

 

A君は、「お金をあげるから」と言えばみんな喜んで遊んでくれるだろう、と信じているように見えました。

実際は、そんなことを言われたから遊ぶなんて、お金目当てでA君と仲良くしているみたいで、友達だった男の子たちは、嫌な気持ちになったでしょう。

 

友達にお金をあげる、嘘をつく…。
転校が多く、長い時間ひとつの学校に留まれなかった彼が考えた、「手っ取り早く友達の気を引く方法」だったのでしょうか。

それさえなければ、彼はクラスの男の子たちと友達のままでいられたのに。

それとも、ただ仲良く遊んだり、ゲームをするだけでは満足できず、「お金持ちのA君」「ジャニーズアイドルと親戚のA君」という尊敬のまなざしで見られたい、という願望があったのでしょうか。

 

ときどき、思い出しては、「A君はいまどうしているだろう」と思うことがあるのですが、もはや確認する手だてもないので、ここでちょっと吐き出させてもらいました。

 

学校では教えてくれない大切なこと 3お金のこと

学校では教えてくれない大切なこと 3お金のこと

 
学校では教えてくれない大切なこと 6友だち関係(気持ちの伝え方)

学校では教えてくれない大切なこと 6友だち関係(気持ちの伝え方)